今週のあの店・この人
キダチ 木立 斉宏さん
「ランランと 行政書士がお出迎え」
有限会社キダチには少し変わった特徴があります。それは、「行政書士のいる不動産業者」であること。行政書士が社長を務める不動産会社なのです。今回は、息子さんの木立斉宏さんに不動産と法律に関わるお話をお聞きしました。ズバリ、行政書士がいる不動産屋さんのメリットは?
「相続した不動産の取り扱いや処分に困っている方からのご相談をよくお受けしますが、その際に行政書士として法律的な観点からアドバイスができるということですね」。その逆に、行政書士事務所として相続手続きや遺産の分割を担当する場合にも不動産が絡むケースが多く、その際には不動産業としての知識や経験が活かされているとのこと。
相談事がある時、何箇所にも足を運ばなければならないと思うと気が重くなりますが、キダチさんなら込み入った問題もここだけで解決してくれそう。「実際、右から左へ流れる物件ばかりでなく、難しい物件のご相談は多いですね」と木立さん。不動産に関する困りごとをひとつひとつ解決してきたこれまでの実績が評価され、信頼されている証と言えそうです。
普段から不動産取引に関する様々な相談事に携わっている木立さんは、西部地区の空家・空地に関する無料相談にもNPO法人「はこだて街なかプロジェクト」会員として参加しています。そこでよく出会うのが、古い建物を相続したものの、どうして良いかわからない、というケース。相続人としても「せっかくの建物だから」と保存を模索するものの、予算の関係上難しく、結果的に解体して更地になってしまうことが少なくないとのこと。木立さんもこうした例を見聞きするたびにとても残念に思っているそうです。
古い住宅や建築物は、早めに手入れしていれば保存させることも十分可能。その反対に、長年放置したままで相続させても、結局は解体せざるを得ないのが現実。「ある程度早い段階から子孫への託し方を検討していないと、古い街並みを残すのは難しいと感じますね」と、歴史ある街並みで知られる函館が直面している現状を話してくださいました。
難しい話をしていると、机の端っこで猫ちゃんが大あくび。看板猫の「ランラン」(3歳)です。普段は事務所でのんびりと過ごしていますが、お客さんが来ると玄関まで出迎えに行くのだとか。事務所のホームページにもたくさん登場しており、キダチさんのアットホームなイメージの演出に一役買っています。気が向くとお客さんとも遊んでくれるそうなので、猫好きな方はぜひ。
有限会社 キダチ 函館市吉川町3-32 TEL:0138-45-7707 ホームページへ